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『死の泉』皆川博子
死の泉 (ハヤカワ文庫JA)
死の泉
皆川 博子

 とある休日に出先から帰宅途中、電車に乗ろうとしたらトラブルで運転見合わせ中。その時は夜とはいえ時間が早かったし、幸い帰宅を急いでいなかった。それに遅くとも1時間くらいで運転再開するだろうと判断したので、振替乗車はせず本屋で時間を潰すことにしました。
 そんな調子で何となく手に取った……だけだった筈が、600ページを軽く超える本書をやや飛ばしつつも斜め読みで3時間近く読み耽っていました…。本屋さんごめんなさい。

 第二次大戦末期のドイツ。
 私生児をみごもりナチの施設〈レーベンスボルン〉の産院に身をおくマルガレーテは、不老不死を研究し芸術を偏愛する医師クラウスの求婚を承諾した。が、激化する戦火のなか、次第に狂気をおびていくクラウスの言動に怯えながら、やがて、この世の地獄を見ることに…。
 双頭の去勢歌手、古城に眠る名画、人体実験など、さまざまな題材が織りなす美と悪と愛の黙示録。
 第32回吉川英治文学賞受賞作。


 前半はマルガレーテの一人称で、後半は三人称で描かれています。わたしはこういった人称が入り乱れる手法はあまり好きではないのですが、面白く読めるのなら勿論話は別です。今作もぐいぐい引き込まれてしまいました。
 ただし前半が一人称ゆえに描写が必然的に濃密なので、三人称の後半は少し物足りない感じがしなくもないかな。どっぷりと深みに嵌り込むように物語世界へ没入していたのに、後半はいきなり水面に引き上げられて全体を見渡すことになったような感じ。
 展開的に間違っていない手法だけど、個人的には前半も三人称で読んでみたかった気がします。良いとか悪いとかでは無く、あくまで個人的な趣向の話で。

 前半は後半の大いなる前振りです。積み重ねられた物語が終盤に収束してゆくストーリーテリングはお見事の一言。こういった中盤でかなりの時間経過がある作品というものは、未熟な書き手の場合どこかしらちぐはぐ感が残るものですが、そういったものは皆無でした。
 物語の構造的にも素晴らしかったですが、それ以前に非常に優れた言葉の操り手だと感じます。辿る文章が水のようにすうっと吸収出来てしまう。実に心地良いです。
 皆川さんは名前を知っていても今まで読んだことは無かったのですが、扱うモチーフ的にも馬が合うようなので、他の著作も読んでみたくなりました。

 それにしても、美というものは何故おぞましさと隣り合わせることによって輝きをいや増すものなのか。そう知覚する人間の業の、何という深淵よ。
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ジャン・アヌイ『ひばり』新訳、刊行!
ジャン・アヌイ 1 ひばり/ハヤカワ演劇文庫 11
ジャン・アヌイ 1 ひばり/ハヤカワ演劇文庫 11
ジャン・アヌイ(著)/岩切 正一郎(訳)


 2007年2月にシアターコクーンで観た蜷川さんの『ひばり』。
 アヌイの戯曲の素晴らしさに感動し惚れ込み、帰宅した途端に書籍を探したら実質現在は訳書入手不可能ということを知り、意気消沈したものでした。
 諦めきれずたびたびWeb上を彷徨い、今度神保町あたりで捜索の旅に出るしかないかと思い始めていたのですが、さきほど情報収集の為Amazonで検索かけたら、あら吃驚。
 岩切氏による新訳、9月に出版されていました〜!!!

 めでたーーーい!! 嬉しくて泣きそうです!! つうか吃驚したー!(笑)
 ありがとう早川書房さん!! いい仕事してるよ〜〜!!

 ちなみに出版社公式による書籍紹介はこちら
 早速購入して読み込もうと思います。ことによっては保存用に2冊目買ってもいいよ!

 ちなみに蜷川さんの舞台での翻訳が岩切さんでした。彼の解説も載っているらしいので、これまた楽しみ。
 いや〜、「今回の訳で戯曲出してほしい!」とか言ってたらほんとに出るとは!! いやー驚いたっ! 世の中捨てたもんじゃありませんねえ!
 ジャンヌ・ダルクの「異端裁判」と「復権裁判」をいい加減そろそろ読もうと思っていた矢先でしたが、とりあえずこっちが先だよー。嬉しいよーおお。

 最近、読みたい本が多過ぎて困ります。


《追記》
 出掛けた帰りに早速買って来ました。幸せ過ぎる…!
 個人的な好みで言うと、役名と台詞の書体は変えて欲しかったな〜。ト書きは同じでもそんなに気にならないけれど、ぱっと見た感じ役名はゴシック体とかにしてくれた方がわたしとしては読みやすいです。
 あとP.23に改行モレがあるように思うのですが!? ジャンヌのところ。まさかこれがデフォルトではない…ですよね?? おお〜気になる〜! 自分で改行の校正記号書き込みたい衝動に駆られます!

 それにしてもト書きを読むのが楽しいです。
 ウォーリック伯の薔薇は台本どおりだったのかー。
 とりあえずシャルル登場で一時中断中。ゆっくり読み込んでいくつもりです。

 解説は一番最初に読みました。面白かった!
 驚いたのは今作がイングリッド・バーグマンがジャンヌを演じた映画(わたしは最後の数分しか観たこと無いです…)より後の作品だということ!
 本当に最近(?)の作品なのかというか、I.バーグマンってそんなに昔の女優だったっけ〜というか。
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寝食を忘れる
 実は土曜日はお休みだったのですが、読書に没頭していて全ての予定がパーになりました。何やってんだ。こんな筈ではなかった。
 まあ別に人と会うとか舞台の予定がとか深刻なことではないのですが、それでもやはり一日が自宅で座りっぱなしで終わると恐怖してしまう今日この頃。

 わたしはその気になれば割と速読なのですが、惹き込まれる作品を読むとその文字を追うのがウットリな状態になる為、一気に速度が落ちます。それでも遅くはないと思うのですが。今回読んでいたものは予想を超えて長かった…。ただそれだけ。それだけです。
 だから気がつけば食べることも寝ることも忘れて14時間ぶっつづけで本に没頭してしまったのです…ヨ…。わたしの一日は一体どこへ。
 喉は渇くので、お湯を沸かすこと3回。小さな保温ポットと紅茶を小脇に置きつつ、一日中座りっぱなしでした。

 …そして本の内容ですが、いわゆるノワール系みたいなやつだったので途中で気を失いそうになるくらいうぎゃーな展開になったりしまくりで、そういうの苦手な私は卒倒しそうになりながら読んでいました。
 元々そういうジャンルは苦手なのですが、子供の頃なら読むことも出来ず、迂闊に目に入ってしまった内容が夜中に悪夢でリフレイン→恐怖で飛び起きるという小心っぷりだったのに、わたしも大人になったのか(何歳だよ)読み進めることができるようになったようです。
 と、言っても苦手なものは苦手ですが。

 今回の場合、底知れない恐怖でしかない闇だけでなく、だからこそ余りにも眩しい光をも描いている作品だったので、どうにも惹かれて読み耽ってしまったようです。しかも完結してなかった…脱力。てっきり完結しているのかと思い込んでいたからショッキング。
 こういうダウナー極まりない内容は、持ち越したくないのに。イッキ読みしてどわー! むがー! ふはー。とケリをつけてしまいたい。
 あ、タイトルは…わたしの人格を疑われそうなので伏せておきます。

 最近、活字に飢えてきた気がします。そういう時期かー。
 全然さっぱり読みたくない周期と、本屋にこもって3時間は余裕で出て来ないような周期がゆるやかなサイクルでわたしには訪れる模様で。
 ちなみに本屋に3時間くらい立ち読みで居座ると、最後の方は貧血と目眩でふらふらになって立っていられず仕方なく出て来るという感じです。もしくは空腹のあまりの目眩とか、脱水症状に似た感じとか?(立ち読み防止のせいか、わざと快適な空調に設定していない書店を知っている)

 読書は楽しい。
 活字を追うのは陶酔の時間。
 しかし後に残されるのは何であろうか…。
 虚構が及ぼす精神への影響。現実に重ねる堪え難い恐怖と甘い夢想。疵と癒し。かりそめの暗黒と光明…。

 文字情報だけで果て無き地平と無限の精神を構築出来る作家という存在は凄いものだな。なぜ、文字に景色や感情が宿るのだろう。似たような文字面でも何も感じ得ない場合の方が多いのに。
 案外人間の脳・思考とはノイマン式のコンピュータのようなものかもしれない。…ていうか、そうなんだっけ? ノイマン式じゃあないけど一種のコンピュータみたいなものなんだっけ。

 感情や空間を記号として整列させうる能力。数学のようで美しいな。いいな、物書き。憧れる。
 なるほど文字を持たない民族があったというのは理解出来る。
 記号で固着させればそれは途端に力を帯びるのだ。
 そしてそこにはどんな力すらもが宿る…。絶望も希望も全てが。すなわち有限なる永遠が。
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本また本
 最早笑ってしまうくらい時間が無い今日この頃、最も時間に隙間があると実感するのは通勤時間です。結構時間かけて通勤しているものでして。
 朝は、電車内がヤバイくらい混んでいるわ本人が凄まじく眠いわの為、時間を有効に使うなど夢のまた夢ですが、帰りの時間は貴重ですね。最近は溜め込みがちなメールの返信や、全然足りない睡眠時間を確保したりに費やしてしまいがちなのですが、やはり電車内での時間の有効活用と言ったら、読書! 活字を見ているだけで幸せになれる文字属性の人間としては、勿論これですね。

 最近異様に日本語力が衰えたので、ちょっと鍛え直したいの意も込めて、無駄に本を買ってしまっているような気がします…。き、きっと気のせいね。うん。

 先日読了したのはこれ。
 『モノが語るドイツ精神』浜本隆志(新潮選書)
 ドイツ文化に昔から興味があるので何となく買ったのですが、なかなか良かった。1300円と値段が張ったので外れたらどうしようかと思いましたが杞憂でした。
 興味深い題材についてそれぞれ適度に掘り下げられており、また、文章そのものや著者の視点に品位が感じられる為、読んでいて心地良いです。こういった解説系は著者のパーソナリティと馬が合わないと読み進めることそのものが苦痛になるので、これはポイント高し。浜本氏が他にもドイツ文化について本を出しているならまた是非読んでみたいです。

 現在読んでいるのはこれ。
 『見えない都市』イタロ・カルヴィーノ(河出文庫)
 始めは文章の美しさ、描写される幻想美そのものにうっとりとし、どちらかというと詩として捉えて良いのかなと思っていたのですが、中盤からマルコ・ポーロとフビライ汗が押井守みたいな世界観を語り出すから(語弊)驚きました。
 しかしカルヴィーノ氏は『レ・コスミコミケ』の作者であるという。成る程ね。ていうか未読なんだけど、一応SF好き(※詳しくはないです)としてタイトルくらい聞いたことあるもので。
 叙情的な散文世界に浸ろうとしていたら、一気に実存の世界にどっぷり。わたしが好きな文化人は、こっち系の方が多いなあ。でも、読んでいるうちに自己すら揺らいでしまいそうな思考の応酬はいっそ心地良い。
 Cogito ergo sumと呟きながら、もう暫くは先の見えない都市間の旅を楽しむとしましょうかね。


 もうすぐカルヴィーノも読み終えそうなので、次はデュ・モーリアの『レベッカ』を読もうかと思っていますが、ノンフィクで面白いものを入手してしまったらそちらへ流れてしまうかもしれません。

 ところで河出文庫は創刊25周年で新装版になったらしいのですが、これがレイアウト(ページの余白、文字の級数)も、書体自体も非常にわたし好み。読むストレスを一切感じずで、素晴らしいです。海外ものの翻訳もセンスの良い訳者が揃っているし、最近のご贔屓だなあ。
 わたしは新潮文庫が結構好きなのですが、現在はぶっちぎりで河出文庫派。ラインナップも興味を惹かれるものが多いので、これからも期待してしまいます。

 ところで、内容的にはわたしの好きなものが目白押しなのに、死ぬ程読み難いという難点を抱える岩波文庫の、文字級数の小ささはなんとかならないものですかね。
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『マリー・アントワネット』シュテファン・ツヴァイク
マリー・アントワネット 上  マリー・アントワネット 下
マリー・アントワネット(上)(下) 河出文庫
シュテファン・ツヴァイク/関 楠生〈翻訳〉

 わたしはマリー・アントワネットが好きではありません。
 絶対王政の君主、為政者(ではなくその妃、ですが)であるにも拘らず政治を破綻させたというのが最大の理由です。
 国政を与る者として無知とは許されぬもの。国家の実情を知らなかっただけだ、人間的には非道などではなかった、と言われても、どうしても冷めた目でしか見ることが出来ません。
 わたしはかの『ベルばら』も未読なので(笑)、思い入れというか愛着もありませんしね。

 ただし、彼女を「悲劇」の王妃と呼ぶのには確かに頷けます。
 彼女の悲劇は大別して二つ。
 少女時代に王妃としての自覚に目覚めることが出来なかったこと、そして、晩年に暴走する革命に翻弄され人としての尊厳をも傷つけられながら死に至ったこと、でしょう。

 ハプスブルク=ロートリンゲン家の王女。かの女帝マリア・テレジアの娘。そしてフランス王妃。
 マリー・アントワネット。
 栄華と絶望の極みを双方体験した稀なる者。
 この著作は、そんな一人の女性の「伝記」です。

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絵本
 今月ではなく先月、11月のアルプで見てからずっと欲しいと思いつつ買っていない本があります。
 それはこれ。

 キャッツ ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命
 キャッツ ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命
 エロール ル・カイン,T.S. エリオット

 『魔術師キャッツ』にも惹かれたけれど、ちょっと金欠なのでどちらか一方にしておこうということで、前者が欲しいです。まだ買ってないけれど、次回五反田へ行く時に買おうかな。
 だって、絵がエロール・ル・カインなんだもん! こんな絵本が出ていたなんて全然知らなかった! ああ、欲しい〜。

 別に絵本画家に詳しいわけでは全く無いのですが、子供の頃から絵本がとても好きです。
 …ただ、健康的で明るいカワイイ話を気に入っていたためしが無いのがアレですが(笑)。
 思えば幼い頃からわたしはわたしであった…。今更になって実感。

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『ローマ人の物語(文庫版)<17> 悪名高き皇帝たち』塩野七生
ローマ人の物語〈17〉悪名高き皇帝たち(1)
ローマ人の物語〈17〉悪名高き皇帝たち(1)
塩野七生


 文庫版では1〜4(17〜20)巻に渡って繰り広げられる、ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロ、4人の「悪名高き」皇帝たちの物語。

 カエサル、アウグストゥスというカリスマの影に隠れて何やら地味な印象なのと、何よりカプリ隠遁政治の悪評で、何とも評価に困るティベリウス。
 専門書以外のフィクションものでは、当時から誇張されて伝わっていた逸話が更に脚色されてもの凄いことになっているローマ皇帝の代表・カリグラにネロ。
 ネロの母アグリッピーナの夫であり、歴史家皇帝として知られるも、前後が強烈な皇帝なせいもあり、ひたすら地味な印象しか無いクラウディウス。

 彼らは当時から悪評が高かったそうですが、治世の詳細を知らないことには評価の下しようがありません。
 専門書で読むのは辛いけど詳細は知りたいわという、わたしのようなダメ歴史好きにも限りなく優しい塩野氏の『ローマ人の物語』。この「悪名高き皇帝たち」では、微妙にマイナーな4人の皇帝たちの物語が展開されます。

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『夢幻紳士 逢魔篇』、いい感じですな
 『ミステリマガジン』で連載中の『夢幻紳士・逢魔篇』、単行本化まで到底待てずに立ち読んできてしまいました。こ、これは『幻想篇』と同じ行動パターン…わたしってやつは…。

 今話は第6回「陰魔羅鬼」。お、もう6回なのか、月日の経つのは早いな〜。
 それにしても6回だというのに、『逢魔篇』魔実也さんは料亭に居っぱなし・飲みっぱなしだそうですな(笑)。高橋氏ご本人にまで、公式サイトで突っ込みを入れられていましたよ…ああ魔実也さん、あなたって人は…(笑)。

 っていうか『逢魔篇』ヤバイ…! 魔実也さん、炸裂…。え、えろいよ魔実也さん! えろすぎ!!
 そんでもって懲りてねえ! もう飲むのやめなさいよ!!(笑)

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『七つの人形の恋物語』ポール・ギャリコ/矢川澄子 訳
 原題『LOVE OF SEVEN DOLLS』by Paul Gallico

 ギャリコはあまり読んだことがないのですが、以前、尊敬する物書きの方が「心の書」の一つに挙げておられたので、思い切り影響受けて買ってみました。
 他に読んだことがあるのは『ザ・スノー・グース(白雁)』。学生時代に英語の授業でやったので、なんと英文で読みました。随分後に、和訳で立ち読みして補完しましたけれど。

 この2作しか読んだことが無いので一概に語るのもどうかと思いますが、ギャリコの作風は不思議です。幻想というには現実的で、現実というには幻想的な、微妙な境界を描く方、という印象があります。


 物語はフランスを舞台に、ひとりの少女がセーヌ川に身投げしようとするところから始まる。
 そんな彼女・ムーシュに声をかけ、結果思い留まらせたのは、なんと七つの人形たちだった。
 「彼ら」と言葉を交わすうち、ムーシュはすっかり人形達に心奪われ、人形達もまた彼女を愛するようになり、彼らは共に一座として興行周りをすることになる。
 しかし、素晴らしい人形達を操る人形使いにして座長であるキャプテン・コックことミシェルは、やさしさも憐れみも与えられたことがなく、自身も世間に同じ仕打ちを返しながら半生を送って来たという、芯から冷たい男だったのだ。

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『ムジカ・マキーナ』 高野史緒
ムジカ・マキーナ
ムジカ・マキーナ
高野 史緒


 音楽SFという一風変わったジャンルの作品を書くことでマイナーに有名な、高野史緒のデビュー作品です。
 文庫化した時に店頭で見かけてその存在を知ったのですが、タイトルと表紙の美しさに惹き付けられ、あらすじを読んだだけで即レジに駆け込んだ(この間1分を切っていた)という、ある意味わたしに運命づけられていた作品。
 SF。至高の音楽。この2つのキーワードが融合した小説に出会う日が来ようとは、と物凄く驚いた記憶があります。当然激ハマリしました。


 1870年ヨーロッパ、時は普仏戦争の最中。
 至高の音楽を希求するベルンシュタイン公爵は、麻薬「魔笛」が流行し蔓延するウィーンへ、調査の為訪れる。
 音楽に対する感覚を異常なまでに高め、挙げ句廃人にしてしまうという「魔笛」の効用は、かつてベルンシュタインが負傷兵の沈痛の為に開発させた麻酔「イズラフェル」に酷似していた。
 「イズラフェル」は、そのあまりの陶酔性・中毒性の高さの為、研究データもろとも全て廃棄された筈であったが…?

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